今回は、momentユーザーの体験談です。
3人のお子さんを持つ*実月*さんは、「やっぱりおうちで食べるごはんが最高」と家族に言ってもらえることをモットーに料理をしています。
*実月*さんがmomentで最初に挑戦した課題料理は、『肉野菜炒め』。 「大量調理をしながら家族それぞれの好みに合わせて、料理の味付けを決めるのが難しい」という主婦としてのリアルな悩みを3回のコーチングを通してどのように克服していったのかレポートします。
大量調理でも口の中でジュワッと食材の水分が踊り出すような肉野菜炒めを目指す!
1回目の肉野菜いため
野菜炒めに感じている*実月さん*の悩みは
①2人前まではうまくできるが5人前だと味がきまらない
②野菜の種類によって炒め上がりにばらつきがある
③食べている時に水分が出てきて味が薄くなる
*実月*さんからコーチに送られたコメント
「2人分までの料理は美味しくできるのですが、5人分の量だとなかなか味を決めるのも難しいんですよね。家計の節約もしたいので、質の良い肉ではなく、スーパーの安い豚肉や鶏むね肉でも世の中のお店の料理より美味しく作れるようになりたいです。」 「いつも青梗菜や青菜、キャベツなど、冷蔵庫にある葉物野菜を入れますが、生っぽかったり、炒めすぎたり、食べ始めは美味しくても、だんだん水分が出てきてしまったり、上手な火加減の見極めがわかりません。 夫に「これなら俺のほうが…」 と言われるのが悔しくて、どうしてもこれだけは克服したいです!」
ご自身がおかれた状況と料理に感じている課題感を明確につたえることができていたので、担当コーチの安藤シェフも*実月*さんの置かれた環境に合わせてコーチングをすることができました。
【悩みを解決するポイント】
片栗粉の性質を知って水分をコントロールする
安藤コーチからのフィードバックコメント
安藤コーチ「作る量を減らせばもっと簡単に肉野菜炒めは作れます。でもね、わかります。*実月*さんはそれではきっと意味がないんですよね。 大量調理をしながら、食材の水分をコントロールして、口の中でジュワッと食材の水分が踊り出すような肉野菜炒めを目指していきましょう。」 「まずなぜトロッとなってしまったか、という問いを解くために、片栗粉の特性を知ることから始めていきましょう。まず片栗粉というのは、水分を吸いやすいので、食材の外側の水分を吸ってカリッと仕上げていくことができます。しかし今回は片栗粉をつけた肉と野菜を一緒に炒めたことで、片栗粉が野菜の中の水分までも吸ってしまい、水分を吸いきれず外に溶け出してしまったんです。だから、今回はあんかけみたいになってしまいました。なので、まず片栗粉をまぶした肉と野菜は別で炒め、最後に合わせるようにするとよいですね。」
momentでは3回同じ料理を作ります。課題提出の合間にもチャットでコーチに質問しながら、自分の料理工程の何が良くて何がダメだったのか、仕上がりにどう繋がっているのかを考えます。
2回目の肉野菜炒め
学び手の悩み:家族好みの「甘み」を出すにはどうしたらいいか?
*実月さん* 「2回目を作りました!かなりよい仕上がりでした!今は肉にのみ下味をつけていますが、味付けのポイントはありますか?野菜をいためてお肉を戻した後、全部まとめて味付するか、それとも野菜それぞれに塩などをかけた方がいいのでしょうか。我が家はみんなちょっと甘めが好みなので、味醂の甘みを足した方がいいのかな、と思ったりしています。」
コーチング:上手に炒めれば、塩だけで充分野菜の甘みを引き出せる。
安藤コーチ 「肉に下味をつけるのはナイスです! 今回は「食材から水分が出ていない状態でそれぞれがハリっとジューシーに仕上がっている状態」を目指しているので、極力食材が水浸しになる事をさける必要がありますね。これだけたくさんの野菜を炒めるので、上手に炒める事が出来れば塩だけで充分野菜の甘みを引き出す事が出来ます。 なのでそこに味醂の甘みを足す必要はなく、液体調味料自体を減らせて節約にもつながります。そして最初から塩を入れると食材から水分が出てしまうので、最後の味付けの際にサッと塩をして吸わせるように焼きましょう。」
仕上がりのイメージをしっかりと持つことで、これからやる工程の整理が頭の中で出来るようになると、安藤コーチは言っています。
3回目の肉野菜炒め
学び手の悩み:味が物足りない。お肉のカリッと食感をだすには?
*実月*さん 「3回目、作ってみました!野菜もシャキシャキしていて普段野菜を食べない息子も好きだと言って食べてくれました。でも少し味が物足りない気がしたので、次回はオイスターソースも使いたいです。 お肉の方は、かりっとした食感を出すためにできる工夫はあるのでしょうか。片栗粉、小麦粉の使い分けはあるのでしょうか?」
コーチング:カリッとジューシーに味も肉汁も閉じ込める片栗粉
安藤コーチ 「片栗粉は成分にデンプン質が多いので、カリッと焼きながらも中の調味料や肉汁をしっかりと閉じ込めてジューシーに仕上げたい時に使います。 小麦粉の成分には、片栗粉より多くタンパク質が含まれているので、より外側をカリサクッと焼けます。しかし、味や水分を中に保つ事は苦手です。なので、肉を調味料に漬け込んで片栗粉を使えば、味も肉汁もしっかり感じられるようになり、カリッと食感も出て、味の物足りなさも解消できます。」
片栗粉と小麦粉を学んだことで、鶏胸肉のソテーもパリッと焼けるようになった
*実月*さん 「今回片栗粉を学んで、肉野菜炒め以外の料理でも、小麦粉と片栗粉の使い方、粉類は水分を含むという点に注意して調理するようになりました。鶏むね肉を柔らかくソテーしたい、と思って、塩コショウと小麦粉をつけて蓋をして両面焼いていたのですが、どうしてもパリッとせず悩んでいました。 今なら原因がわかります。粉×蓋は水分を含んでムチムチになるのですから。 」
momentでは、課題料理に対して「1つのテーマに絞る」をかなり重要視してデザインしています。これは、一時的なインプットではなく、そのテーマから得たスキルを確実に身につけるためなのです。
質問をたくさんして、たくさんの知識が得られても、忘れてしまっては意味がないですよね。受験期に頑張って1日10個覚えた英単語も10年経った今はもう1/10程度しか思い出せないのと同じです。
今回*実月*さんは肉野菜炒めを通して「食材の水分のコントロール」ができるようになりました。これは、肉野菜炒めだけでなく、料理全般に活かせるスキルです。
*実月*さんが、momentのパーソナルコーチングについてコメントをくれました
コーチが、私の家や家事の状況を考えてくれているということを、動画やチャットの会話から感じています。
肉野菜炒めも、私の家庭の状況をちゃんと踏まえてアドバイスをくださいました。
こういう提案があるから、普通の料理教室では味わえない体験ができています。料理教室でも確かに料理上手になります。料理の基礎を一通り体系的に勉強はできますが、大人2人暮らしなどの家庭でしか使えない料理なんですよね。
またmomentは、自宅のキッチンで、自分で買ってきたものをベースに学べます。いつもスーパーで買っている100g98円の安い豚肩ロース肉で美味しくできる力を身につけられなければ、意味がないんです。
食材、家族の人数、家事・育児、仕事など、生活の中でいろんな条件があっての料理だから、こうしたパーソナルな体験は実践的で、すぐに役に立ちました。
*実月*さんのキッチン:https://cookpad.com/kitchen/458162
今回のコーチ:安藤曜磁(Ristorante QUINDI元料理長)
京都のリストランテ「イルギオットーネ」に9年間勤務。その後、都内数店で料理長としてキャリアを積む。2018年より、「Ristorante QUINDI」の料理長を務める。一般社団法人Japan Food Frontierの理事も務め、こどもに向けての料理教室も行っている。
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料理に感じている課題やうまくいかない料理についてヒアリングして、具体的な料理をイメージしてどのような原理原則を習得するのが良いのかをお伝えします。
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